マリンアクティビティの中でもフィン、マスク、シュノーケルの3点で気軽に楽しめるシュノーケリングはとても人気です。
石垣島ではシュノーケリング器材を気軽に購入できるお店が多数存在するため、自分たちだけでビーチから入ることもできます。
ですが、気を付けたいのが水難事故。
毎年夏になると必ずと言っていいほどニュースで耳にします。
そこでどういったことに気を付ければいいのか、安全なシュノーケリングの楽しみ方をお伝えします。
など読んだら分かる内容となっております。
目次
石垣島で最近起こった水難事故の事例をいくつかご紹介します。
2021年6月16日、沖縄県石垣市のビーチで、70代の女性2人が意識不明の状態で海に浮いているのが見つかり、その後、死亡しました。警察はシュノーケリングをしていた際に溺れた可能性があるとみて調べています。
沖縄 石垣 シュノーケリング中に溺れたか 70代女性2人死亡 | NHKニュース
2021年10月24日午後4時ごろ、沖縄県石垣市桴海の海岸で「シュノーケリング中に女性が溺れて呼吸がない」と付近にいた男性から119番通報があった。 八重山署によると、女性(50)が意識のない状態で市内の病院へ搬送されたが、約2時間後に死亡した。
石垣島の海岸で女性がシュノーケリング中に死亡 「おぼれて呼吸がない」と通報 | 沖縄タイムス+プラス ニュース | 沖縄タイムス+プラス (okinawatimes.co.jp)
2019年1月31日午前、石垣市のビーチでシュノーケリングをしていた観光客の男性が溺れ、死亡しました。 石垣海上保安部などによりますと、1月31日午前10時45分ごろ、石垣市川平にあるクリスタルビーチで、シュノーケリングをしていた男性が仰向けで浮いていたところを一緒に泳いでいた人に救助されました。 男性はその後、意識不明の状態で病院に搬送され、約1時間後に死亡が確認されました。死亡したのは、京都府の34歳の男性で、観光で来た4人とともにビーチを訪れていたということです。
石垣島 スノーケリング死亡事故 34歳 男性 – Project Safe Dive
石垣島に限らず海での水難事故は「魚釣り・魚捕り」に次いでシュノーケリング中の事故が目立って多いです。
特にビーチから個人で入って遊んでいる場合が多く、監視員のいない場所は特に事故が発生しやすいです。
ビーチで水難事故が起こる主な原因としてシュノーケルに入ってきた海水を飲んでしまいパニックになり溺れてしまうことが多いです。
器材の使い方をしっかり理解できていないまま使ってしまい引き起こされることがほとんど。
また、石垣島では離岸流といって沖へ強い流れが発生する場所があり、その流れでそのまま帰ってこれなくなるということもあります。
流された方のほとんどは浮力体(ライフジャケットやウェットスーツなど)を着用しておらず、浮力体を身につけていなかったことも要因と言えます。
石垣島はサンゴ礁に囲まれているためそのサンゴ礁の切れ目から海水が勢いよく沖へ流れ出す地形が多くなっています。
この強い流れのことを離岸流といい、流れの幅は10~30mと狭いですが、沖までの長さは数10~数100mにもなると言われており非常に恐ろしいものです。
もし離岸流に当たった際は流れに逆らわず、海岸に対して平行に泳ぎこの流れから抜けるのが一番いい方法です。
事故が起こり発見された格好で多いのがライフジャケットやウェットスーツなどの浮力体を身に着けていないことです。
何かあったときでも体が浮くためパニックになる可能性は低いです。
また、漂流してしまったときも体を動かさずに浮いていられるため、体力の消耗を抑えることができます。
他にはシュノーケルなど器材を身に着けていても正しい使い方の知識ない場合に起こることが多いです。
石垣島には名前がついているビーチだけでも20ヵ所以上は存在し、名前がついていないようなビーチを合わせるとかなりの数になります。
実はきちんとハブクラゲ対策のネットが整備されており、監視員が常駐しているビーチは石垣島には片手で数えるほどしかありません。
もし何かあった場合には発見が遅れる可能性があるため、監視員が常駐しているビーチで泳ぐのがおすすめです。
危険生物と聞くとサメなどに襲われるイメージを持つ方が多いかもしれませんが、実は動かないサンゴやウニ、毒を持った魚(特にヒレ)などの方が危ないことが多いです。
一般的にビーチのような浅い場所では人を襲うようなサメは入ってくることはかなり難しいです。
ふやけた皮膚ではサンゴに触れると切れたり、ウニなどの棘は簡単に刺さったりしてしまいます。
また、ヒレに毒を持つ魚も多くいるため、手を触れないように観察するのがポリシーと言えるでしょう。
つい旅行先では飲んでしまいたくなるかと思いますが、飲酒中や飲酒後に海で遊ぶことは絶対に控えておきましょう。
飲酒運転が禁止されているのと同じで正常な判断が損なわれてしまう可能性があるからです。
また、想像以上に体力を消耗するため体調が万全な状態で海へ入りましょう。
海が荒れて危ないのはもちろんですが、突風などにより大きな物が飛んできたり、外に出るのも危ない状況になります。
台風のときはツアーも中止になることがほとんどです。絶対に自己判断でビーチへ入らないようにしましょう。
石垣島で一番楽しめる安全に海で遊ぶ方法を2つ紹介します。
一番安全なのはツアーを申し込んで参加する方法です。
石垣島のショップではフィンやマスク、シュノーケルやウェットスーツなど身に着ける器材はほとんど無料で貸し出しをしているところの方が多いです。
海で遊ぶ前に器材の正しい使い方をレクチャーしてくれるのも安心でいざというときの対処をしっかりと教えてくれます。
ツアーだと知らない人と一緒になるのは少し抵抗があるかも・・・という方でも少人数制や1組限定プランで開催しているショップもあります。
また、ツアーに参加する理由として特におすすめしたいのがウミガメなどの大物に出会えるチャンスがかなり大きいということです。
石垣島で有名なウミガメポイントはビーチから行くのはかなり困難です。
優雅に泳ぐ野生のウミガメの姿は一生の思い出になること間違いなしです。
手軽に時間に縛られずビーチで遊びたい!という方には監視員がいるビーチがおすすめです。
石垣島は場所によって電波が悪いことも多く、何かあってもすぐに連絡できない可能性もあるため監視員のいるビーチを利用するのが安全です。
石垣島では監視員のいるビーチは少なく、夏のシーズンのみしか常駐していないケースもあります。
特に監視員のいるビーチは器材のレンタルや更衣施設などもあるために快適に過ごすことができますよ。
シュノーケリングのツアーにも様々なプランがあり、どれにしようか迷ってしまう・・・という方におすすめのツアーを3つご紹介します。
どんな場所でどんな出会いがあるのか必見の内容です。
一番おすすめなのは1日海で遊ぶコースです。
1日ツアーだと行ける選択肢が広がり、様々な感動が待っています。
実は石垣島はサンゴの種類が豊富なのも有名で「石西礁湖」と呼ばれる日本最大のサンゴ礁海域が広がっています。
ツアーでしか行けないのが幻の島というサンゴと貝殻の欠片が堆積してできた無人島。
360度エメラルドグリーンの海が広がり、どこを切り取っても画になる景色はまさに楽園です。
せっかくなら石垣島の海で1日たっぷり遊んでみてはいかがでしょうか。
きっと素敵な忘れられない思い出ができるはずですよ。
時間が限られているけどウミガメに会いたい!という方には半日ウミガメシュノーケリングのツアーがおすすめです。
石垣島ではウミガメが休憩するスポットがあるのが有名でとても人馴れしておりこんな写真を撮ることができちゃうかも。
ウミガメは肺で呼吸する生き物のため、運が良ければ上まで上がってきてくれて間近で息継ぎをする瞬間を見ることもできます。
その圧巻の姿は忘れられない思い出になること間違いなしですよ。
ファミリーにおすすめなのが半日プランの幻の島上陸&シュノーケリングのツアー。
1日だとお子様の体力が心配な方や小さなお子様の海デビューをしたいという方におすすめです。
幻の島で浅い海に慣れてから、シュノーケリングポイントへ向かえるのも安心です。(※海況によって前後することもあります。)
ボートでの移動になりますが、時間もそれぞれのポイントまで10~20分ほど。
お子様の記念すべき海デビューの日に素敵な写真を残してみませんか。
石垣島のビーチで監視員が常駐しているところは正直少ないです。有名なビーチを3つ紹介します。
ANAインターコンチネンタル石垣リゾートホテルの前に広がる人工ビーチです。
ホテル宿泊者以外の方も利用でき、ホテルが運営するマリンショップでは様々なマリンアクティビティで遊んだり、器材をレンタルしたりすることもできます。
ハブクラゲ用のネットも貼ってあり安心して海で遊ぶことができ、監視員は3~11月まで常駐しています。
白いビーチに青いビーチパラソル、マンタをイメージした真っ白にそびえ立つホテルと贅沢な景色を眺めながら遊ぶことができますよ。
石垣島フサキビーチリゾートホテル&ヴィラズの前に広がる西側に位置するビーチです。
このビーチからは美しいサンセットを眺めることができ、海で泳ぐ以外にもビーチを散策したり、座って眺めるのもおすすめの場所です。
監視員は3~10月の間常駐しており、クラゲ防止ネットも夏のシーズンに貼られるため安心して利用することができます。
ウミガメも産卵に訪れると言われている天然ビーチでのんびりと過ごすならフサキビーチがおすすめです。
石垣島では珍しく有料のビーチなだけあり、施設や駐車場、アクティビティが充実しているビーチです。
手付かずのままの自然が残されており、白い砂浜と海のグラデーションが美しさから映画のロケ地としても使われることも。
干潮時でも泳ぐことができ、綺麗なサンゴを見ることができます。
ビーチパラソルや器材以外にもBBQセットをレンタルすることもでき、様々な過ごし方ができる場所になります。
シュノーケリングは自分たちで手軽に楽しめる一方、様々な危険があることを理解していただけましたでしょうか。
せっかくの楽しい旅行のためにも安全をもう一度確認して、石垣島の綺麗な海を満喫してくださいね。
このコラムを書いた人:しおり(ダイビングスクールあつまるインストラクター)
埼玉県出身。社会人になってからハマったダイビングにのめり込みすぎて、気付けば2020年に石垣島移住。三度の飯より石垣島の自然と生き物が大好物。日中は海に潜り、夜は山探検が日課。自然と生き物に全振りした石垣島の生活からコラムをお届けしていきます。
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